アフィオセミオンの繁殖方法
卵生メダカの非年魚を殖やすにはどうすればよいのでしょうか?
この記事ではアフィオセミオンを例に非年魚の繁殖方法について解説します。他の非年魚も同様のやり方で繁殖可能です。
年魚のノソブランキウスなどと違い、非年魚のアフィオセミオンはわざわざ採卵して卵を休眠させる必要はありません。
これは、同じ卵生メダカといってもその生息環境に合わせて品種毎の生態が創られてきたからです。
アフィオセミオンの生息する西アフリカの小川はノソブランキウスのいる地域と比べるとやや高地にあります。乾季は訪れますが、完全に水が干上がってしまうような環境ではないため、水中で卵が孵化を迎えることが可能です。
ただ、一部の地域や、その年毎の気候条件によっては小川の水量がほぼ無くなってしまうことも起きうるため、年魚と同じように卵が乾燥してもまた水につけることで孵化を迎えることも可能です。素晴らしい対応能力ですね^_^
ただ、この乾燥した休眠期間は2ー3週間が限度で、それより長い期間の乾燥には耐えられないようです。
繁殖にむけた飼育環境
アフィオセミオンは基本的にペアを水槽で飼育しているだけで繁殖が可能です。
オス
メス
また、寿命も2ー3年と長いため、その間に繁殖のチャンスは充分あります。
大切なのは、成魚が安心して繁殖できる、落ち着いたアクアリウム環境を整えてあげることだけです。
具体的には
🟠水草が生い茂っている ※浮き草が最適
🟠光があたりすぎない
🟠水温が、熱くなりすぎず安定している ※25度以下
🟠餌が毎日充分に食べられる
特に難しいことはありません。
水草には浮き草が最適で、水面に浮かべておくと根の部分に卵を産みつけます。おすすめの水草についてはこちらの記事でご紹介しています。
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ただ、このような水槽環境でもなかなか繁殖行動が見られないことがあります。
その場合は、水槽のいじりすぎが理由の場合が多く、あまり水槽をいじらないで放ったらかしにしておくことが、アフィオセミオンを落ち着かせて繁殖促進につながります。
そのうち、気がつくとオスとメスが泳ぎながら身体を寄せ合うようになり、水草に卵を産みつける姿が見られます。
産卵から孵化までの流れ
水草に産みつけられた卵は水槽の中で自然に孵化しますが、産まれたての稚魚は非常に小さく、親魚に食べられてしまいますので、水草は稚魚の隠れ家になるくらいたっぷりと入れておくことをおすすめします。
なお、毛糸で作った産卵用のモップを水槽に入れておき、そこに産卵させて取り出して管理する方法もあります。
ただ、卵は水槽内のどこに産みつけられるか特定できないので卵を回収しきれないこと、手間がかかることから、私は採用していません。
卵の孵化はいつ行われるかわからないので、気がつくと水面に小さな稚魚を発見してビックリすることがあります。
水換えや水槽掃除をする時には、卵はないか?孵化した稚魚は泳いでいないか?よく確認しましょう。特にスポイトで水槽の底の残餌や糞を吸い出す時は要注意!大切な卵や稚魚を捨ててしまわないように^_^
孵化後の稚魚の育成
孵化した稚魚は、しばらく水槽内の微生物を食べて成長します。
5ミリ程度の稚魚の姿が認識できたら、稚魚の餌としてブラインシュリンプを与え始めましょう。
この時期まで稚魚が成長すれば、親魚に食べられてしまうこともないので安心です。
稚魚の成長をより促したいのであれば、稚魚と親魚を別の水槽に分けて飼育する方法もあります。これは用意できる水槽の数にもよりますのでお任せします。
また、自然孵化では、卵が一斉に孵化するわけではありません。まだ孵化していない卵から毎日のように稚魚が孵化してくる可能性もあります。
卵生メダカの稚魚の育成方法については、年魚も非年魚も同じです。こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
卵生メダカに大切な稚魚の時期卵生メダカの繁殖について、孵化させるところまでは別の記事でご紹介しました。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://minimal-medaka.com/hatching[…]
以上、一番簡単に非年魚の繁殖を行う方法についてご紹介しました。
みなさんも気軽に始めてみましょう!