ノソブランキウス ラコビー 〜Nothobranchius rachovii〜

世界一美しい熱帯魚 ノソブランキウス ラコビー

日本ではまだまだマイナーな卵生メダカ界の中で最もメジャーな

そして熱帯魚界全体でも世界一美しいとされる魚。

ノソブランキウス ラコビー

私も長年熱帯魚飼育をしていますが、これほどに見応えのある小型熱帯魚に出会ったことがありません。

また、卵生メダカならではの繁殖の楽しみも満喫できて、ぜひもっともっと日本でも知名度が上がってほしい魚です。

今回は、憧れのラコビーを徹底的にご紹介したいと思います。

ラコビーの魅力

こちらがラコビーです。

頭はオレンジ、ピンクがかった胴体にブルーが入ります。

背びれと腹びれはエメラルドブルーベースに赤のドットストライプ。

尾びれはオレンジとブルーのラインにブラックの縁が入ります。

丸いイエローの目には縦長にブラックの可愛い目玉。

まるで熱帯魚界の宝石箱や〜といった素晴らしい体色です。

何度も見ても飽きない、自然界に存在するのが奇跡のようなメダカです。

みなさんにもぜひ生ラコビーを見ていただきたいです。

ブルーフィンノソと呼ばれる由縁

ラコビーは別名 Bluefin notho と呼ばれています📘

その名の通りヒレ全体が明るい青に発色するのがラコビーの特徴。

ひらひらと泳ぐ姿には清涼感を感じ、なにより目をひきます✨

このブルーのヒレは珍しく他に類似を見ない美しさですね。スカイブルーというか、エメラルドブルーというか、光の当たる角度によっても印象が変わります。

繁殖にむけたラコビーのペア飼育

こちらがメスです。

他のノソブランキウス同様、ベースはグレー体色ですが、やや透明感があります。

オスとメスの大きさもちょうどよい感じ。

メスはすぐにでも産卵に入れそうなお腹をしています。

ピートモスの準備もバッチリです。

今回はオス1匹、メス2匹のトリオで臨みます。

たくさん卵産んでおくれ〜😚

ノソブランキウス ラコビーの累代繁殖

ノソブランキウスは年魚なので約1年の寿命です。

ただ、その成長は早く、生後2ヶ月で産卵を始め、次世代の卵を残します。この卵を孵化させて新しい生命の花を水槽に咲かせるのが卵生メダカマニアの最大の楽しみです。これを累代繁殖といいます。

昨年生まれたラコビーたちも寿命を迎えましたが、たくさんの卵を残してくれました。特にこのラコビーたちは、私の以前からの夢だった「水草水槽での群泳」を実現してくれたので非常に感慨深い世代になりました。

ちなみに、その動画はこちらです。

この時は、一回の採卵から40匹の稚魚が生まれて、一気に水槽の中が賑やかになりました。水草に映える綺麗な姿を魅せてくれて、感謝の気持ちしかありません。

そんなラコビーが、また次世代の遺伝子を卵という形で残してくれました。

次世代のラコビーの誕生

次世代の卵は数回に分けてピートモスに休眠させています。

ちょうど先日、一番最初に休眠させたピートを水につけて孵化させました。

※卵生メダカ年魚の卵の休眠についてはこちらで解説しています。ご存知無い方はぜひご一読ください。

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採卵した卵の休眠方法この記事ではノソブランキウスの繁殖で、採卵した後の卵の休眠について解説します。この前のステップの採卵についてはこちらのリンクからご確認ください。[sitecard subtitle=関連記事 url=[…]

このピートには卵が2個くらいしか見当たらなかったのですが、水につけたところ6匹の稚魚が生まれてきました。最近はピートの中の卵の数を全て細かくは数えていないので、水につけるとほぼ必ず予想より多く孵化してきて安心します^_^

そんな稚魚ちゃんたちの様子を動画でご覧ください。

小さくて見えにくいので、まわりを暗くして見やすくしました。可愛いく泳いでいるのが見えると思います。星のような小さな点々はブラインシュリンプです。

まだ体長はわずか2ミリ程度ですが、生まれてすぐにブラインを食べ出します。

生後2週間の稚魚たち

その後、稚魚たちは毎日ブラインシュリンプをたっぷり食べてすくすくと成長します。

生後2週間で体長は5ミリを超え、魚としての形がはっきりしてきます。でもまだまだ雌雄ははっきりしません。

引き続きブラインシュリンプを食べます。からだは色が無く透けているため、食べるとお腹の中がブラインでぱんぱんなのが外から見てわかります^_^

それでは、こちらも動画でご覧ください。

生後1カ月の稚魚たち

さらに2週間がたち生後1カ月になると、体型がグンと逞しくなってきます。体高が出る感じですね。体長は1センチを超えます。

色はやや黄色味がかってきて、卵生メダカらしくなる予感を感じさせます。

この頃からオスの色が出始めます。よーく見ないとわからないくらいですが…。

この子はオスでしょうか? メスでしょうか?

動画でじっくりと観察してみてください。

正解は…

オスです。

ボディに網目上に色がついてきているのと、背びれ・尻びれにうっすらと色が乗ってきています。

メスはいずれも透明感のあるままなので、オスはこの段階から判別が可能です。ただ、オスでも色の出が遅い個体もいるので、メスだと思っていたら遅れて色が出てきてやっぱりオスだったという場合があります。

生後1カ月からは急激に体格や体色が変化します。卵生メダカの年魚はこの時期の成長を楽しむのが醍醐味のひとつです。

そして、生後2カ月を過ぎれば、親顔負けの素晴らしい色彩美を魅せてくれると思います。これからの成長を楽しみに見守りたいと思います。

ラコビーの美しさを堪能しよう!

水槽の中で宝石のような輝きを魅せてくれるラコビー。見ていて飽きません。

ラコビーが活き活き泳ぐ姿を動画でご紹介します。

こちらは若いラコビーが水草水槽で活き活き泳いでいるシーンです。

ノソブランキウス ラコビーのうおづら

オレンジにブルーを散りばめた宝石のような体色が魅力のラコビー。

最後に、そんな彼らの愛らしい一面もご覧ください。

真っ正面から見ると濃いオレンジに黄色いお目目が付いていて、横から見た時とはまた違った印象があります。

色合いと形で、なんだかウルトラセブンに出てきたメトロン星人を思い出してしまいました(私だけ…?年代がバレる…^_^)

お口を開けてビックリしたような表情のうおづらシーン。

なんか漫画みたいで思わず笑っちゃいます^_^ 完全にゆるキャラですね。

動画でもどうぞ!

 

以上、今回はラコビーについてたっぷりとご紹介しました。

ラコビーにも採取場所や時期によってさまざまなロケーションがあります。こちらの記事でご紹介していますので興味ある方はぜひご覧ください。

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また、ラコビーには固定化されたアルビノタイプも作出されています。

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もうひとつ、分類上でラコビーから派生した魅力的な仲間たちもいますのでご紹介しておきます。

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と、ラコビーだらけのお話になりましたが、さすか人気のラコビーにはたくさんの仲間たちがいますね。ラコビー以外にも卵生メダカには魅力的な仲間がたくさんいます。ぜひ、ご自分のお気に入りの種類を見つけて飼育してみてください。

みにまるめだか

卵生メダカの種類について、品種毎の魅力と特徴を解説。おすすめのノソブランキウスの仲間たちもご紹介!…

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