卵生メダカの飼い方 〜初心者向けの簡単な飼育方法〜

簡単にできる!卵生メダカの飼育方法

卵生メダカは綺麗な水でないと飼育できないから水合わせとか水替えとかたいへん・・って思っていませんか?
私も金魚からナマズからコイからベタからグッピーからディスカスから海水魚までいろいろいろいろ飼育した経験がありますが、卵生メダカは他の熱帯魚と比べ何ら特別な水質を用意する必要はありません。

結論からいうと、みなさんが想像しているより、ずっと簡単です。

今回は、飼育で想定される環境を1つ1つ挙げて、卵生メダカの飼育法について実体験に基づいて解説をしたいと思います。

なお、この記事では、ノソブランキウスの飼育をベースに、どの卵生メダカにも共通する必要最低限の飼育法をみなさんに知っていただくことを目的としています。

当然、野生の卵生メダカは品種毎にそれぞれ好む環境が若干異なりますが、私たちが自分のアクアリウムの中で楽しむにあたり、日常のメンテナンスに必要以上の手間をかけると飼育自体が長続きしないので、まずはできるだけシンプルにミニマルに、飼育をはじめてみることをおすすめします。

では、始めていきましょう。

1.水質について

熱帯魚飼育についての情報では、水質について酸性、アルカリ性、PH・・などの数値が重要でこのためにまめに数値計測をしたり調整剤を入れたりするをことが一般的になっています。

しかしながら、私はそのようなこだわりを持ちすぎて飼育自体が楽しめなくなった経験があり、先にも述べたように、できるだけシンプルにできないかといつも考え、自分で実際やってみようという考え方を持つようになりました。
自称ミニマルアクアリウムと呼んでいます(笑)

今までも、2か月くらい水替えをせずコケいっぱいの水槽でも元気で泳いでいるグッピーを見たり、水質が異なるとされているディスカスとグッピーを同じ水槽で泳がせてみたり、いろいろな実験(?)をしてきました。

そして生き物には環境適応能力があり、必ずしもガチガチの制約ある環境でなくとも、その魚自体の調子がどうかを見てあげれば充分である、という考え方に至りました。

卵生メダカの水質管理には、以下、熱帯魚飼育の基本的な注意点3つだけ押さえておけば大丈夫です。

(1)水道水そのまま使わず塩素中和剤でカルキ抜きをする

(2)魚の導入時や水替え時は、水温を合わせゆっくりと水合わせする

(3)餌の残りや糞はこまめに取り除く

特に3つ目が重要で、毎日こまめに行うことが大切です。

なるべく手間をかけないためのツールと方法をこちらのリンクでご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

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2.温度について

水温は、熱帯地方に住むノソブランキウスでは25度程度がよいとされています。アフィオセミオンだともう少し低めで22度くらい。

日本では冬場は室内でも10度を切ったり夏は30度を越したりすることがあるので、ここは水槽の置き場を考えて少なくとも18度~27度の範囲におさまるよう配慮したほうがよいでしょう。

リビングにおいておけばエアコンでその範疇におさまっているでしょうからヒーターはいりません。
が、私のようにリビングに水槽を置けない方は、冬の温度低下防止のためにヒーターの導入だけはしたほうがよいでしょう。

私は水温を一定に保つオートヒーターで18度のものを使っています。
コンセントにさすだけなので簡単です。18度に設定しているのは電気代節約のためです。
正直25度と18度の設定差で電気代がすこぶる違ってきます。

魚がかわいそうだ・・という人もいるかもしれませんが、18度でも全然元気で泳ぎ繁殖しています。

要は慣れてしまえば非常に生命力の強い魚達なのです。

もちろんヒーター故障で10度以下になるような事故がおきないように日々水温計でチェックしておきましょう。

また、どちらかといえば夏場の水温管理のほうが気をつかいます。最近は水槽用クーラーもありますがコストが嵩むので、工夫して少しでもコスパのよい方法で快適な環境を用意してあげましょう。

夏場の高温対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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3.フィルターについて

乾季には干上がってしまう小池のような環境に生息するノソブランキウスは、体力を消耗させる強い水流を嫌います。これは他の卵生メダカでも同様です。
ですからフィルターは設置しなくて大丈夫です。

フィルターが無くて起こりうる問題点は、餌の食べ残しや糞による水質の悪化と水中の酸素不足です。

水質悪化に関しては、後述するように底砂を敷かないベアタンクの方が管理がしやすいです。
餌やり時にスポイトで、ベアタンクの底に見えている餌の残りと糞を吸い込んで捨てるだけ。
水が減ってきたなと思った日は、その分だけ足し水すれば水質は良好に保てます。

さらに助っ人としてラムズホーンという貝の仲間を1水槽に2匹は入れておくようにしています。
ラムズホーンは卵生メダカ愛好家の中では定番です。
残ったアカムシなどを食べて水を綺麗にしてくれる重宝な助っ人で小さくて可愛いので水槽の邪魔にもなりません。

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酸素不足対策としてはフィルターをつければエアレーション効果で水中に酸素を溶け込ませることができます。
が、私は夏場の高温時以外はエアレーション無しで飼育しています。
フィルターやエアレーションのモーター音・ブクブク音が耳障りなのと、電気代節約・配線の簡素化のためです。フィルター無しの場合の溶存酸素対策としては2つのポイントがあります。

①水草を入れて光合成による溶存酸素量を確保すること。
②30センチ以下の小型水槽を前提とすること。
(深さがなく水量が少ないことから、空気に触れている水面から自然に溶け込む酸素で充分まかなえている)

小型水槽であればフィルター無しでも魚が水面でアップアップすることもなく、水中から水底まで活き活きと泳ぎ回っています。
仮に30センチを超える大きさの水槽の場合は、フィルターをつけた方が安心だと思います。

4.底砂について

あってもよいですが私は使っていません。
理由は産卵の際に底砂に卵を産んでしまうと卵が探せなくなってしまうことと、餌残りや糞が底砂に埋没してしまい水質悪化につながるからです。

このように底砂を使わない水槽をベアタンクといいます。

底砂を敷きたい場合は、ソイルでも安い大磯砂でも全く問題ありません。ただその場合は、フィルターを活用して物理的ろ過をした方がよいでしょう。

ベアタンクだと水草が植えられないという不安があるかと思いますが、工夫次第で水草も楽しめますので大丈夫です。こちらで解説していますのでぜひご覧ください。

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5.光量について

もともと木や草の生茂ったような水源地の日の当たらない影のような場所で生息しており、強い照射を嫌います。
卵生メダカの飼育・繁殖だけであれば、常灯するようなライトは必要ありません。

日中に窓から採光があるならそれだけで充分です。窓からの採光が取れなくても、餌やりや観賞時に部屋のライトで照らしそのまま1-2時間点けておくくらいで充分です。

しかしながら、自然採光がとれない場合、水草が光合成を行えず酸素の放出を期待するどころではなく、水草が自己の生存のために酸素を消費してしままい、かえって逆効果になることがあります。

また、卵生メダカと一緒に水草も楽しみたい、水草いっぱいの水槽でノソブランキウスを泳がせたい、という気持ちもありますよね^_^

その場合のおすすめの照明器具についてはこちらの別記事で詳しくご紹介します。

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以上、卵生メダカはこれらの飼育方法で手軽に飼育をはじめられます。

水槽の中でも自然に近い状態を再現しやすい品種だと思います。

卵生メダカに興味をもたれた方、飼いたいけれど管理が難しそうだと思っていたという方は、ぜひ、気軽な気持ちで可愛いくて美麗な卵生メダカをあなたのアクアリウムに泳がせてみてください。

その他、飼育をはじめるのに用意するモノや必要な準備についてはこちらの記事で具体的にご紹介しています。ぜひご覧ください。

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