こんな時は「水槽内の仕切り」がおすすめ!
熱帯魚を飼育していると、必ずといっていいほど水槽内をさらにいくつかに仕切って分けて使いたい場面がやってきます。
「新しい魚が増えたが、新たに水槽を設置する場所が無い」
「魚同士が喧嘩しないようにしばらく隔離したい」
「繁殖に向けてオスとメスを分けてしたい」
「成長の遅い個体に餌が行き渡るように個別に育てたい」
もちろん、水槽の数を増やせればそれに越したことはないのですが、例え超小型水槽だとしても無限に増やすわけにいきませんよね。
また、別に水槽を増やすほどではなくても、一時的にちょっとだけ仕切りたいという場合も多かったりします。
そんな時のために、手軽に自分の水槽を仕切る方法を準備しておくと便利です。
今回は、ベアタンク水槽におすすめの水槽の仕切り方について、アイデアをご紹介したいと思います。
ベアタンク水槽の仕切り方のポイント
水槽内での一番簡単な仕切り方については、以前こちらの記事でご紹介しました。
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混泳させている熱帯魚同士の喧嘩を防ぐために、こんな感じで鉢底ネットで柵を作って隔離する方法です。
仕組みは簡単で、水槽の上から鉢底ネットを垂らす形で仕切るだけ^_^
場所移動も楽々できて、緊急で水槽内を仕切りたいときにも重宝します。
しかしながら使い続けていると、いろいろと問題点も見えてくるものです。
仕切る時の目的によっては物足りなさを感じたり…
ベアタンクならではの困り事が発生して新たな工夫が必要となったり…
そこで、その問題点を改善して、より完成度の高い水槽の仕切り方を追求してみることにしました。
ポイントはこの3点。
①底ズレ防止
以前作成した仕切りは、ただ上から差し込んである構造だけなので、ネット下部の水槽の底面にあたる部分は固定していません。
もちろん、魚が通れないように網底ネットは水槽のサイズにピッタリ合わせてカットしていますが、サイズの大きめな魚が体当たりしたり、餌やりや水槽掃除の時にスポイトやピンセットがあたったりすると、ネットの底の部分がズレてしまうことがあります。
底砂が敷いてあれば砂の中にネットを差し込んでしまえばズレないのですが、ベアタンクの場合は別の底ズレ防止対策を考える必要があります。
②両サイドの隙間を無くす
また、網底ネットの両サイドの部分についても固定していないため、どんなにきっちりサイズを合わせてカットしても若干の隙間が生じてしまいます。
特に小さな稚魚などの場合は、「どこを通ったの?」と驚くくらい微妙な隙間でもすり抜けてしまうようで、いつの間にか右から左へ移動していたりします。
両サイドの隙間を無くすことも重要なポイントです。
③安定化
鉢底ネットによる仕切りはプラスチック製の網目上なので、水通しがよく安価で非常に使い勝手がよいのですが、その分ペラペラしているので湾曲しがちです。上の画像でも若干右に膨らんでいますよね。
やはり見た目的には、真っ直ぐな方が良いな!と思います^_^
が、何より問題なのは、湾曲すると先に挙げた①底ズレや②両サイドの隙間が生まれやすくなることです。
仕切り面自体をもう少ししっかりと安定感のある仕様に進化させたいところです。
市販の水槽間仕切りを使ってみた
ところで、水槽の間仕切りというものは、いくつかのメーカーから専用のものが発売されています。
ちょっとお値段はしますが、工作が苦手な方や、自作の手間を省きたい方におすすめです。
ここで、市販の水槽間仕切りの中から私のおすすめ品と使った感想をご紹介しておきます。
ニッソーの水槽間仕切りの元祖的な製品で、ほとんど改良も無く何十年も定番として販売されているだけあって、安定感のあるセパレーター(仕切り)です。
鉢底ネット同様、ハサミでカットできるので水槽サイズに合わせて使用できます。製品自体にいくつかサイズのタイプがありますが、小型水槽メインがであればこのSー60型で充分です。
仕切り板自体は非常にしっかりしています。実際に使ってみると湾曲することなく真っ直ぐに設置できます。
ただ、仕切り板の穴が小さめに作られているので、あまり水通りがよくないのが残念です。もう少し穴が大きくてもよいかな、と。
設置の仕方は、仕切り板の両サイドにレールをつけて、その上部をキスゴム付きのアジャスターで水槽壁面に固定するので簡単です。
完成度の高いこのセパレーターですが、私にとって最大の弱点があります。それは…
底砂がある水槽を前提にしていることです。
仕切り板の下部を底砂に差し込むことでズレないようにする仕様のため、残念ながら私のようなベアタンク派には向きません。
というわけで、ここはやはり工夫して自作にチャレンジしてみることにします。
メダカ・ベタ飼育におすすめ!100均自作セパレーター
以上の改善ポイントをふまえて、前回自作した簡単間仕切りをバージョンアップしてみました。
ジャーン!こんな感じです^_^
45センチスリム水槽を左右に2分割しています。
右 = 成魚の繁殖用スペース
左 = 稚魚育成用スペース
小さな稚魚が行き来できないくらい隙間の無いセパレーターが完成しました!
改善した部分の構造を説明すると…
①底ズレ防止対策
T字スタンドを設置し、そこに鉢底ネットを立てることで底面を固定化
さらに鉢底ネットの下部にレールを取り付けて水槽底面と密着化(画像の青いレール)
②両サイドの隙間対策
鉢底ネットの両サイドにレールを取り付けることで、隙間を無くし水槽壁面と密着化(画像の黄色と白のレール)
両サイド下部もT字スタンドに挟み込んで固定されているので安心
③安定化対策
鉢底ネットを3枚重ねにすることで湾曲を防止
全体がT字スタンドに支えられているので、鉢底ネットが歪みなく直立し安定化
ということで、先に挙げた問題点を全てクリアした満足のいくものができました^_^
この自作セパレーターのキモとなるのは「T字スタンド」です。
こんな形状のプラスチック素材のスタンドです。
何か底を固定できるグッズはないかと100均ショップを探していたら、私の構想にピッタリのグッズに出会いました^_^ ちなみに100均ショップはキャンドゥです。
こちらの製品になります。
キッチンやデスクなどで小物を引っ掛けるために、ワイヤーネットを自立させる脚の部分だけがスタンドとして販売されています。
カゴフックなどを引っ掛けても重さで倒れないように、スタンドの下部はT字になっており安定感があります。
スタンドには縦横に溝が入っていて、ネットを溝に挟み込めるようになっています。
サイズは小型ですが、底の部分は片側だけ長くなっています。ネットの片側に物を引っ掛けた時に倒れないようにしているのだと思います。
今回はネットに物を引っ掛ける予定は無いので、本当はもっと短いほうが使いやすいのですが…。でもギリギリ30センチ水槽の真ん中にも置ける長さなので問題ありません^_^
あとはこれに挟み込む鉢底ネット+レールを用意します。
鉢底ネットを水槽を仕切る面のサイズにカットして、両サイドと下にレールを取り付けます。
ただ、端までレールをつけてしまうと、後でスタンドに立てるときに挟み込めなくなってしまうので、その部分だけはカットしてレールを付けないでおきます。
こんな感じ。
鉢底ネットは湾曲防止のため3枚重ねにしたので、上から見るとこんな感じ。
横から見るとこんな感じ。
レールを付けなかった部分はこんな感じ。
レールに鉢底ネットをただ挟んでいるだけだと、何かの拍子にレールがズレてしまうかもしれないので、結束バンドで各レールの端を固定してみました。
そして、先程のスタンドに差し込んだら完成‼︎
制作時に気をつける点は、鉢底ネットをカットするサイズを水槽の幅にきっちり合わせることです。これさえ気をつければスタンドとレールが水槽の壁面にピッタリはまってそうそう外れません。
左側の稚魚が通る隙間が全く無くなり、完全に2つのスペースに仕切ることができました!満足^_^
今回は、自作でできるベアタンクでも安心な水槽の仕切り方についてご紹介しました。
自分のアクアリウムに合わせて、いろいろと考えて自作してみるのは楽しいものです。
他にも私が工夫してみたアイデアをこちらの記事でご紹介していますので、よろしければご覧ください。
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