ブルーグラリス 〜Fundulopanchax sjoestedti〜

存在感のある卵生メダカ ブルーグラリス

今回は、Fundulopanchax Sjoestedti をご紹介します。

もともとはアフィオセミオンとして分類されていましたが、再編によりフンデュロパンチャックスに変更になった、ナイジェリアやカメルーン出身の卵生メダカです。

Sjoestedtiの読み方がまたややこしくて、ショーステディー、ショステッドティ、ショエステディ、シューステッダイ、ショェステッドティ、ジョーステッドティ…と人によってさまざまで、卵生メダカの中でも特に読みにくい部類ですね😅

ただ、幸いなことに卵生メダカ界で人気のこの魚には「ブルーグラリス」という通称が与えられています。見た目そんなにブルーの印象が強くはないのですが、威厳のあるカッコいい名前ですよね^ ^

ブルーグラリスは、小型種が多い卵生メダカの中ではサイズが大きく、体長12センチ程度まで成長し、成魚の色彩と各ヒレが伸長した姿は圧巻で、水槽の中でも存在感のある魚です。

ブルーグラリスの若魚

ブルーグラリスは若親から育てて、その成長を味わうのが楽しいです。

ブルーグラリスには色や柄などが異なるいくつかの種類があります。今回はニジェールデルタというタイプです。

画像は4センチ程度の若親です。

まだ色や柄が出ていませんが、ヒレの黄色が今後の成長を暗示しています^ ^

顔が可愛いです😊

アフィオセミオンと同じような、正面から見るとニコっと笑っているような表情をしています。

ペアですが、そっくりさん。どちらがオスかメスかよーく見ないとわかりません。

上がメス、下がオスです。

オスは若干ボディに柄が見えます。ヒレの黄色も強く発色しています。

今後、成長してより素敵な色や柄を魅せてくれることを期待しちゃいますね。

ブルーグラリスの繁殖用水槽

ブルーグラリスは他の卵生メダカ同様成長が早く、生後約2ヶ月で繁殖可能になります。

繁殖用水槽は、まだ小さい若親のペアなので25センチサイズをセッティングしました。

ブルーグラリスは非年魚なのでアフィオセミオン同様の自然繁殖でもよいのですが、卵や稚魚を確実に確認したいので、年魚同様に産卵床のピートモスを使って採卵し休眠させる方法にします。私の場合はノソブランキウスでこのやり方に慣れているというのも理由です。

煮沸したピートモスをグラスに入れます。水槽底面にピートモスを敷きつめるやり方もありますが、ピートが散らばり採卵しにくいのでこの方法にします。ノソブランキウス式です^ ^

ただ、ブルーグラリスは体長が大きいため、ピートを敷きつめる面積を広くとれる、直径15センチの平たいグラスを産卵床として使います。

右がノソブランキウス用、左がブルーグラリス用。こんなサイズ感です。

水槽に入れるとこんな感じ。

ブルーグラリスは早くもピートの上に…。居心地がよさそうです^ ^

ペアで産卵床に入っていると俄然産卵の期待が高まります!

採卵床の手前にはアヌビアスナナを置けるだけおいて、隠れ家になるようにしてみました。居心地はよさそうです^ ^

狭い繁殖用水槽の中ではオスがメスを執拗に追いかけてメスのストレスが高まりがちです。特にブルーグラリスのオスはかなりしつこく追いかける傾向があるので注意が必要です(水換え時に2〜3時間ペアをプラケースに隔離しておいたらメスがボロボロになっていたことがあります!)水槽の中は水草の茂みや隠れ場所をたくさん作って狭いくらいにしておくとよいです。

また、アフィオセミオン系はジャンプが得意ですので飛び出し防止のために、水位を低めにして水槽の高さの半分までにしておきます。

飛び出し防止対策としては水槽に蓋をする方法もありますが、ブルーグラリスは中層から低層を好んで泳ぐことから、水位を低めにしたほうが餌が水中で散らばりにくく残餌が出にくいことと、水位を引くして産卵床のある低層を泳がせた方が繁殖促進につながるかな?、と思い、水位を低めにする方法を選択しています。

2週間くらいしてからピートモスを調べてみると…

ありました、卵。

黄色くてノソブランキウスより一回り大きいのですぐわかります。

繁殖時はオスがメスをかなりしつこく追い回すので、できればオスとメスを別々に飼育して、1〜2週間だけピートモスのある水槽に一緒に泳がせて、また別々にするのがベストです。

ちなみに私は、同じ水槽の中に仕切りを入れてオスとメスを区分けして、繁殖させる時だけ仕切りを外す方法をとっています。

ブルーグラリス水槽の日常

新しい環境に慣れてきて水槽内を活き活きと泳いでいます。

とはいっても、小型のアフィオセミオンのように泳ぎまわるという感じではなく、ゆったりとした落ちついた泳ぎ方です。

餌やりはピンセットでアカムシを与えています。

ガンガン食べに寄ってきます。

餌やりの時、ブルーグラリスはとても人懐っこくて直にアカムシを与えるのが、ペット感があって楽しいです^_^

それもかなりの大食漢です!

普段は思惑通り、物陰に隠れています。

オスはボディ後半に縦縞が出てきました。

ペアで喧嘩することもなく仲良くしてます。繁殖が期待できますね‼︎

ブルーグラリスの成長

ブルーグラリスの成長は早いです。

非年魚のブルーグラリスは、水槽内では3年近く生きることもあるようですが、その成長は孵化してから繁殖行動を初める生後2〜3ヶ月までがすこぶる早く、やはり卵生メダカだなぁ、と感じます。

そのため、日々の変化を観察するのが醍醐味で、オスの体色や柄が日増しに明確になっていく様子を楽しめるのは飼育者の特権です^ ^

上の画像から約1週間のオス。サイズはまだ5センチ弱ですが。かなり色柄が出てきましたね!野性味のある雰囲気です。

動画でもご覧ください。

ただでさえ成長スピードの早い卵生メダカの中でも、ブルーグラリスは成魚に育つまでの間のサイズ・ヒレの形・色の変化が著しく、見ていて飽きません。

7センチ程度のブルーグラリス

10センチまで成長!

尾ビレが3層に分かれてきます!!!

どアップ! 顔は相変わらず可愛いです❤️

暗くして正面からの光で見ると雰囲気が変わり、また味わいがあります。

主のような風格。流石、King of Killifish!

尾ビレがカッコいい!!

さらに12センチくらいまで成長して色づいてきます。

phote by Gianne ,ingloriousbettas.com

成熟したブルーグラリス

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フィンスプレッドしたブルーグラリス

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成熟した姿は圧巻です!

まさに 卵生メダカの王様、直に見ると画像では味わえない迫力があります。

ぜひ一度は飼育していただきたい魚です^_^

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