一番飼いやすい卵生メダカ? パンチャックス
イエローパンチャックス。
私も熱帯魚飼育を始めて二十数年になりますが、この魚をその頃から知っています。
その頃は、熱帯魚を見たり買ったりするのは町の小さな熱帯魚店かホームセンターのペット売場しかありませんでした。
そしてどの店でも必ずいる、ネオンテトラやコリドラス、グッピーやプラティ、モーリーの仲間など比較的初心者向けの魚たちの水槽を眺めながら店内を品定めしていると、必ずイエローパンチャックスに出会ったものです。
それくらい幅広く国内の流通に乗って出回っていたのは、インドでパンチャックスの養殖が盛んに行われていたことと、熱帯魚店の日々入れ替わる丁寧とまでは言えない飼育環境でも耐えうる丈夫さのあるメダカだと思います。
私も実際に混泳水槽で飼育しましたが、病気にもならずいつも元気でかなり長生きしてくれたことを覚えています。
日本に昔から馴染みがあり比較的飼いやすい卵生メダカ、ひょっとしたら卵生メダカの中では一番飼いやすいかもしれません。それがパンチャックスの仲間です。
イエローパンチャックス
非年魚の卵生メダカ パンチャックス
当時私はまだ卵生メダカについて知りませんでした。雑誌や書物で熱帯魚の種類については穴が開くほど読み漁りましたが、その頃は卵生メダカ自体についての記述はほとんど無かったからです。でもイエローパンチャックスについては単体で載っていました。最近ではゴールデンパンチャックスが人気なようでメインで載っていることが多いですね。
だから当時、私には、パンチャックスは飼いやすい、という情報だけはありましたが、卵生メダカの仲間であることは微塵も知りませんでした。
後から卵生メダカにハマり詳しくなっていくうちに、パンチャックスも卵生メダカだと知ったのですが、それまでグッピーやモーリーなどの胎生メダカと同じ仲間だと思っていたので…というよりはグラミーやコイ科の種類?はたまたレインボーフィッシュ系⁇かとさえ思っていたので、今だに違和感がハンパないです😅
私が初めて飼育した卵生メダカはノソブランキウス ギュンテリーだと思っていましたが、そのずっと前にイエローパンチャックスを飼っていました😅まぁ、卵生メダカだと意識して初めて飼育したのはノソブランキウスということで…😆
個人的な思い込みはこれくらいにして、パンチャックスについて掘り下げてみましょう。
パンチャックスの生態
パンチャックスは卵生メダカの中での分類上、ノソブランキウスやアフィオセミオンなどと同じアプロケイルス科の仲間になります。その中でも非年魚なのでアフィオセミオンに違い生態をもっています。ちなみに正式な学術名称はアプロケイルス・リネアタスです。
※卵生メダカの分類についてはこちらで解説しています。
メダカの分類卵生メダカは洋名でKILLIFISH(キリーフィッシュ)といい、ヨーロッパやアメリカなどでは多くの飼育・繁殖の愛好家がいる世界的には認知ある種類の熱帯魚です。魚としての分類上は、日本のめだかとは異なり、正確にはカダヤ[…]
からだがスマートで受け口的なところがアフィオセミオンに似ています。ただ、口はもっと偏平で尖った印象があります。クチバシを連想させます^_^
水中の水草に卵を産みつけ、自然繁殖で次世代の稚魚が孵化します。飼育する場合は水草を水面にいっぱい浮かべておくとよいです。稚魚は親や他の熱帯魚に食べられてしまうので心配な場合は別水槽に卵を隔離して孵化させるとよいです。
パンチャックスの繁殖をさせるのは容易だと思われますが、困った問題があります。それは他の卵生メダカのようにペアで販売されているのをあまり見たことが無いからです。ぜひペア飼育で繁殖の醍醐味を味わってみたいものです。
パンチャックスは卵生メダカの中ではサイズがやや大きい方です。成魚では7〜10センチになります。ただ、寿命はアフィオセミオンなどと一緒で2〜3年程度なので、水槽での飼育環境では10センチにまでなることはあまりありません。
性格は活発でやや気性が荒い部分があります。ただこれはあくまで卵生メダカの中では…というレベルなので他の熱帯魚との混泳は全然オーケーです^_^
パンチャックスの種類
パンチャックスの体色のベースは黄色系です。また、ボディは透明感があるもののメタリックに輝くような光沢があり、非常に綺麗で水草水槽に映えます。この光沢に満ちた大丈夫は通称「スマラグドドグリーン」と呼ばれて親しまれています。
カラーバリエーションがいくつもあり、先ほどご紹介したイエローとゴールデンを筆頭に他にもさまざまなタイプがいます。
まさにスマラグドグリーン!素晴らしい輝き!!
こちらはヒレの先端がピンクに染まるのが美しいタイプ
こちらはボディやヒレにラインと柄が入ったタイプ。
などなど、さすが卵生メダカ!同じパンチャックスでも豊富な種類がいますね。
でも正直、国内で簡単に入手できるのはイエローとゴールデンくらいでしょうか。
ぜひ、またいつかパンチャックスを飼育したいです。今度はペアで繁殖を楽しみたいですね^_^