ノソブランキウスの王様
今回はノソブランキウスの王様、ファーザアイをご紹介します。
王様と言うのはあくまで私の主観です^_^
ですが、見ていて惹き込まれるようなその風格や、一般的な認知のされ方からも、そう呼ぶのにふさわしい魚だと思います。
ファーザアイは成長が早く短命な事でも有名です。実際、私の体感的にも孵化してから成魚に育つスピードは他のノソブランキウスの倍速といった印象で、生後1ヶ月で2センチサイズになるイメージです。寿命も半年くらいで、その一生をギュッと凝縮して楽しめるドラマティックな魚です。
生物界でも特徴的なこの成長スピードの速さは、生物遺伝学の老化研究としても取り上げられるほどで、卵生メダカ好きとしては誇らしい限りです。詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
生物遺伝学研究におけるノソブランキウスの役割このブログでは卵生メダカの種類や飼い方の情報をメインに解説していますが、今回は卵生メダカ 年魚のノソブランキウスの武勇伝についてです^_^卵生メダカの年魚は、その名の通り約1年のライフ[…]
ファーザイは外国表記で Nothobranchius furzeri のため、日本国内ではフルゼリとも言われることがあります。またまた洋名の日本語表記・発音の難しさがありますね。私は昔からファーザアイと呼んで慣れ親しんでいるので、このブログではファーザアイでいきたいと思います。
それではファーザアイをじっくり観察してみましょう。
ノソブランキウス ファーザアイの風格
ファーザアイはノソブランキウスの中では成魚になった時のサイズがひと回り大きめで5センチくらいになります。
ゆったりと泳ぐ姿は重厚感があり、さすが王様、といった感じ^_^
各ヒレが大きいのも特徴的です。
三角形に広がる尾ビレ
背ビレと尻ビレもはさらに大きく広がります。
さらにさらに、胸ビレがまた大きい!
正面から見た時にパタパタとはためく姿が最高に可愛いです。
後ろから見た時のヒレの舞い方も素晴らしい!
ファーザアイはロケーションによりカラーバリエーションが複数あります。
このロケーションは Chigamane MZCS 222 というロケで、背ビレと尻ビレが赤く、背ビレが黒、胸ビレが黄色という賑やかな色彩がとても綺麗なタイプです。
ちなみに、他には尾ビレに黄色のラインが入るイエロータイプのロケもあります。
phote by FLI/Nadine Grimm ,Fritz Lipmann Institute
泳ぎはけっこう活発で、胸ビレの縁に入った白がヒラヒラと動いて目立ちます。
メスはお約束の無色透明。成長はオス同様早いです。
身体自体の大きさとヒレの広がりで、水槽の中で存在感があります。
ボディは赤い網目状で、背ビレと尻ビレには細かい紋様が入ります。
ギュンテリーより細かくて鮮明な不思議な柄には見入ってしまいます。
光のあたり具合でその雰囲気は変わります。
身体は大きいですが温和で、水槽の中では優雅な王様です^_^
繁殖と成長、成魚の魅力をその生命に凝縮したファーザアイ。飼育し甲斐があります。
ファーザアイの泳ぎっぷり
ファーザアイは人懐っこい性格で常に前に出てくる印象で、本当に可愛いです。
最後にファーザアイの泳ぎを動画でご覧ください。
色彩、ヒレの大きさ、可愛い表情と動き。ノソブランキウスの魅力を凝縮したようなファーザアイ。生で見ると小さいながらも迫力があり圧巻です^_^
みなさんも、ぜひ一度飼育してみてください。