日本人に馴染みの深い めだか飼育
めだかは、日本人なら皆小さい頃から馴染みのある魚ですよね。
日本中の田んぼや小川にいて、めだかの学校は〜♪なんて歌まである日本の宝ような小型魚です。ただ、めだかは日本固有の魚ではなく、その生息地は東南アジア全般に分布しています😅
そんなめだかですが、日本では田んぼや小川が減り、自然環境の変化から野生のめだかが少なくなり、現在は絶滅危惧種に指定されています。
代わりにという訳ではありませんが、多くのめだか愛好家のおかげで累代繁殖や品種改良が盛んに行われ、たくさんの種類の改良品種が作出され流通しています。まさに、めだかブームが巻き起こっています^_^
私も普段は卵生メダカをメインに飼育していますが、元来の小型熱帯魚好きの血が騒ぎ、おなじメダカの名前で呼ばれる「めだか」にも興味深々で改めて飼育してみたいとタイミングを狙っています^_^
今回は、この日本のめだかについて、その魅力をご紹介したいと思います。
めだかの分類と種類
●メダカの分類
卵生メダカを飼育している者としては、「めだか」という魚の呼び方は少々ややこしいところがあります。
分類学上でいうと、めだかはダツ目のオリジアスという種類に属しますが、卵生メダカはカダヤシ目という別に属しています。ちなみにグッピーもこのカダヤシ目になります。
※卵生メダカの分類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
メダカの分類卵生メダカは洋名でKILLIFISH(キリーフィッシュ)といい、ヨーロッパやアメリカなどでは多くの飼育・繁殖の愛好家がいる世界的には認知ある種類の熱帯魚です。魚としての分類上は、日本のめだかとは異なり、正確にはカダヤ[…]
一般的なネーミングとしていずれも「メダカ」というワードを使っているため、同じ種類なのか?卵を生む卵生メダカに対してめだかは卵を産まないのか?などと誤解が生まれるややこしい呼称になっています。
めだかは元々、横から見た時に目が上の方に付いている(ように見える)から「目高」と言われるようになったというのが語源と言われています。
卵生メダカは、日本に導入された時に、その姿がめだかに似た小型魚であることから「メダカ」の名前をいただいたのだと思われます。
ちなみに、英語で卵生メダカを「 Killifish」 と言いますが、めだかの事は「 Japanese killifish」と言います。※Japanese rice fish、または Japanese medaka と言われることも。
●メダカの種類
品種改良や新種作出が盛んに行われているめだかにはたくさんの種類があります。
代表的なものだけでも、ヒメダカ、シロメダカ、クロメダカ、アオメダカ、だるまメダカ、楊貴妃めだか、銀河メダカなどなど・・・。あげればキリがないくらいたくさんいます。
金魚やグッピー・卵生メダカなどと比べて派手さのある魚ではありませんが、細部にこだわって品種固定された各種類はそれぞれ趣のある仲間たちです。
詳しくはこの記事では解説しきれませんので、体色・体型・形質別に実際のめだか画像を見られるチャームさんのサイトのリンクを貼っておきますので見てみてください。
めだかの飼い方と楽しみ方
ややこしい話はこれくらいにして、めだかの飼い方・楽しみ方を考えてみましょう!
まず前提として、めだかの飼育方法はほとんど一般の観賞魚と同じで、熱帯魚飼育を経験されている方であれば簡単に飼育できます。
ここでは、一般の熱帯魚と異なるめだかならではの飼い方と楽しみ方の特徴をご紹介します。
①水質への対応能力が高く飼いやすい
めだかは、水質の対応幅が広くとても飼いやすい魚です。
一般的な熱帯魚飼育では、フィルターやエアポンプなど、濾過や酸素補給の道具が必要になることが多いですが、めだかには特に必要がありません。
もちろん、あまり汚い水や全く水換えをしなくてよいという訳ではありませんが、止水飼育でも大丈夫だということです。これは卵生メダカとほとんど同じです。
②水温への対応能力が高く飼いやすい
四季のある日本の田んぼや小川で一年中生活しているめだかは気温変化への対応幅も広いです。夏の暑さはもちろんのこと、雪が降る冬時季でも乗り切る対応能力をもっています。
よく、屋外飼育されている愛好家が多いのもうなづけます。庭やベランダで鉢などに水を張って飼育しておけば、雨が降ろうと雪が降ろうとその環境で生き延びる生命力があります。
夏は直射日光を避けられるように水草をたっぷり植えて陰を作ったりしてあげるとよいですが、浮き草など水草の選定や配置を工夫して最近人気の屋外ビオトープを楽しむのに最適です!
屋外飼育だとライト(照明)の必要が無いため、省エネにもなります^_^
③繁殖が容易
めだかは繁殖が容易です。
マツモなど水草を入れてペア飼育していると自然に稚魚が生まれてチョロチョロ泳いでいることもあります。卵生メダカでいうと非年魚のアフィオセミオンなどとほとんど同じで、卵を水草に産みつけ自然孵化するので、水槽内での自然繁殖が可能です。
※前述のように呼び方の問題でややこしいですが、めだかは卵を産むので卵生です。その点では卵生メダカと同じですが、前述のように元々の分類が違います。
親魚は稚魚を食べてしまうことがあるため、確実に次世代を確保したい場合は、卵を産む前のメスを別水槽に隔離するか、水草に産みつけられた卵を水草ごと取り出して別水槽で孵化させるとよいです。
また、めだかの繁殖で面白いのは卵を産むメスを観察することです。
ペア飼育しているとメスが卵を下腹部に蓄えます。それも体内ではなく、体外に卵の粒々をくっつけて泳ぐようになるので、とてもわかりやすく見ていて微笑ましい光景です。
めだかの寿命は約2年程度です。成魚は毎日のように産卵しますので、自分のアクアリウムで繫殖させてお気に入りの種類を維持していくのは楽しいものです。
④上見の鑑賞が綺麗!
めだか飼育の楽しみ方には、他の熱帯魚とは違う奥深い楽しみ方があります。
上見(うわみ)という上から水面を見下ろして鑑賞する楽しみ方です。
めだかはベースの体色が透き通るようにクリアで細身の体型をしていることから、水面から眺める上見の鑑賞が涼しげで綺麗で趣き深いものがあります。
他の熱帯魚が、水槽の壁面から眺める横見(よこみ)がメインであるのに対してなんと洒落た楽しみ方なのでしょう。
ちなみに、私の最愛の卵生メダカ、ノソブランキウス ラコビーを上見で鑑賞してみました。
↓
なんでしょうかね、体型が太っちょで目もあまり上に付いていないので寂しい画像が撮れました🤣
上見は、めだか特有の素晴らしい楽しみ方で、最近では上見専用の水槽まで販売されています。
もちろん、めだかは横見でも充分楽しめる魅力的な魚です。
また、黒背景だとよりスタイルと色柄が楽しめて良いと思います。
⑤品種が豊富
最後に、先にも述べましたが、めだかは数多くの改良品種が作出されてそのコレクション性も大きな魅力です。
元々、野生のめだかでもその色や柄の違いで10種類程度は品種がありますが、数多くのブリーダーが掛け合わせや固定化を進め、改良品種は100種類を超えるとも言われています。
特に、上見にこだわった柄の品種などマニアックにもほどがあるくらいのこだわりの品種までいて、作出者の方には頭が下がります。
これらの代表的な種類は、また別の記事でご紹介したいと思います。
なんとも魅力的な「めだか」の世界。
私の新しい夢は、めだか と 卵生メダカの混泳水槽を作ることです😄👍