優雅で存在感のある小型水槽の雄
今回は卵生メダカからちょっと浮気して、ベタについて触れたいと思います。
ベタはタイ原産の小型美魚として古くから有名で、現在ではさまざまな改良品種が作出される人気種です。めだかやグッピーに負けないくらい、大のベタ好きという愛好家も多いですよね。
ベタは大きなヒレでゆったりと泳ぐその姿とカラフルなカラーリングから、見ていてとても優雅な雰囲気のある魅力的な魚です。体長は5〜7センチであるものの、ヒレを広げた姿は水槽内でかなりの存在感を魅せてくれます。
また、見た目以外にもベタには他の熱帯魚と異なる大きな特徴があります。普通の魚がエラ呼吸で水中から酸素を取り込むことしかできないのに対し、ベタはラビリンス器官という独特のしくみで空気中からも酸素を取り込むことができます。なんて素晴らしい!
そのため水槽飼育で悩まされがちなエアレーションなどの酸素供給の煩わさが少なく、小型水槽にピッタリの魚ですよね。そのため私は「小型水槽の雄(ゆう)」と呼んでいます。「雄」は「オス」でななく「ゆう」ですのであしからず…^_^
小型熱帯魚フリークの私は、これまでベタを3回ほど飼育した経験があります。そして卵生メダカの沼にハマった今もなお、ベタは憧れの魚であり続けています。
飼ってみたい!おすすめのベタの種類
前述しましたが、ベタにはさまざまな種類が作出されていて本当にバリエーション豊かです。いくつか私のおすすめの種類をご紹介します。
🟠トラディショナル
いかにもベタ!という国内ではスタンダードでショップでの流通も盛んなトラディショナル。大きく伸長する各ヒレと多種多様なカラーリングが見栄えありますね。
🟠ハーフムーン
ベタは色やヒレの長さや形状でさまざまな改良が行われていますが、その中でも最大の魅力とも言える尾ビレの拡がりを強調したハーフムーン。見事です!
尾ビレは他にも、2つに分かれたダブルテールや、より拡がりを極めたフルムーンなどいろいろ作出されていますが、ハーフムーンが一番泳いだ時のバランスが良い感じがして私好みです。
🟠クラウンテール
ヒレの先が裂けたように細かく分かれたタイプ。その形が王冠をイメージさせることからクラウンテールと言われています。最高のネーミングですね!
ベタの種類は他にもたくさんあり、原種に近いワイルドやプラカットなどヒレが小型の種類もいますが、私が派手好きということで今回は個人的な好みで尾ビレに魅力のある種類をピックアップしてご紹介しました。
それぞれにカラーバリエーションも多彩なので選ぶのに迷ってしまいますよね。水槽がたくさん必要になります…😅
ベタの楽しみ方① 〜繁殖〜
見ているだけで十分魅力的なベタですが、他にもベタならではの楽しめるポイントがあります。
まずは繁殖について。
ベタは水面に泡巣をつくってそこで卵を育てるという非常に独特な繁殖スタイルをもちます。
これが泡巣。オスはこのような綺麗なたっぷりの泡巣をつくります。
オスとメスが繁殖行動を行い産まれた卵はこの泡巣に運ばれて孵化まで育てます。この泡巣づくりから卵の世話までをオスがメインで行うというのも面白いですよね。
めだかなど卵を産んだら産みっぱなしの熱帯魚が多い中、この愛着たっぷりに世話をする様子を観察する時間は繁殖マニアとしては至極の楽しみですよね^_^
ベタの楽しみ方② 〜フレアリング〜
大きなヒレが魅力のベタですが、いつも目一杯ヒレを拡げた姿を見せてくれるわけではありません。もちろんただでさえ魅力いっぱいの魚ですが、やっぱりダイナミックにヒレを拡げた姿を見たいですよね。
ベタは元々が闘魚と言われていて、オス同士が威嚇し合うことで有名です。この時に見せてくれるフレアリングというヒレを大きく拡げた姿は本当に見事です。
飼育上では、オス同士が攻撃し合ってお互いがボロボロに傷つけ合わないように、それぞれオスを個別に入れたベタ水槽を並べて管理することが一般的です。ガラス越しに隣のオスを意識したフレアリングを楽しむことができます。
このフレアリングはベタに限ったことではなく、他の熱帯魚でもオス同士の威嚇行動はよく見られます。ヒレを大きく伸張させることからフィンスプレッディングなどとも呼ばれますね。
卵生メダカでも同様で、ベタほどではありませんがフレアリングを楽しむことができます。ベタでなくてすいませんが、ノソブランキウス パトリザイのフレアリング対決を動画でご覧ください。
ベタの楽しみ方③ 〜混泳〜
最後に、ベタの混泳についてです。
先に述べたように、ベタはオス同士の争いを避けるために個別飼育されることが多いです。ただ、他の熱帯魚に対しては闘争本能を示さないためほとんどの小型熱帯魚との混泳が可能です。もちろんベタのオスを複数一緒にすると喧嘩するのでベタのオスは1匹だけという前提になりますが…。
私も過去にベタとグッピー、コリドラス、ノソブランキウスの60センチ混泳水槽を作ったことがあります。それぞれが干渉せずゆったりとした雰囲気で、ベタは他の魚よりひと回り大きいので水槽のアクセントになりお気に入りのアクアリウムでした。
今は卵生メダカメインになっていますが、いつかまたベタちゃんとの混泳チャンスを狙っています^_^
ということで、またまたベタではないのですが、ノソブランキウスでヒレの拡がり方が一番ベタに近い(?)と私が勝手に思っているコーソザイの混泳動画でベタ気分を味わいたいと思います。
卵生メダカの混泳についてはこちらの記事もご覧ください。
メダカ同士の混泳について私は小型熱帯魚、メダカ、特に卵生メダカが大好きなのですが、通常はペア飼育を基本にしています。これはあくまで品種維持を目的に、品種間の交雑を避けそれぞれの品種毎の卵を確保し次世代につなげるためです。[…]
と、どうしても卵生メダカ寄りになりましたが、今回はベタについて私の主観たっぷりにその特徴と魅力をご紹介しました。
どちらも小型水槽アクアリウムにぴったりの魚たち。これからも楽しんでいきたいです^_^